Wednesday, December 4, 2013

バンガロールとロンドンでの試験的電気けいれん療法の比較

目標:インドのバンガロールと英国のロンドンで実施した試験的な電気けいれん療法の比較を行うこと。
方法:1年間ロンドンとバンガロールの大学病院において行われた電気けいれん療法(以下:ECT)の照会のパターンを、双方の病院で比較する既往調査が実施された。また、ECTの実践はロンドンとバンガロールのうつ病患者へ行われた。(母集団はECT照会の場合:ロンドン n=46, バンガロール n=345, ECT実践に関しては ロンドン n=104, バンガロールn=125 である)

結果:ロンドンにおける1年間の入院数のうちECT照会を受けた割合は0.9%であり、バンガロールでは8.2%であった。バンガロールの方では、統合失調症と診断された患者が高い割合でECT紹介を受けた(P0.0001)。バンガロールの標本と比較して、ロンドンのうつ病患者でECTが実践された患者(n=104)は、より高齢でECT耐性があった(P0.0001)。また入院回数も多く、ECTに対しても反応がより低かった。

結論:ECTの実践はロンドンとバンガロールで実質的に異なった。ロンドンにおけるECTの比較的制限された使用はその地域の治療のガイドライン及びECTについての嫌悪を反映することにもつながる。バンガロールでは電気ショック療法の方が広く使用されていて、良好な結果を生み出していた。そのような対照的な違いの理由と、異国間でのECTの最適な利用については文化相互間の研究が必要になるだろう。


Eranti SV, Thirthalli J, Pattan V, Mogg A, Pluck G et al. (2011). Comparison of ECT practice between London and Bengaluru. Journal of ECT, 27(4),275-280. doi: 10.1097/YCT.0b013e31820f8f7c 

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