Wednesday, November 20, 2013

パーキンソン病の気質における認知・情動の相互関係

パーキンソン病の患者はクロニンジャーの3次元人格診断表において、目新しさの追求という分野で低い点数を見せる。それは、この疾患の特徴でもあるドーパミンの不足という形によって反映されている。又、パーキンソン病の患者は、危険回避の分野でも高い点数を見せる。これらや他の観察から、いわゆる「パーキンソン病的性格」というものが提唱されてきているものの、パーキンソン病において頻繁に発症するとされる認知障害・情動障害と上記の特徴との関連性については、ほぼ知られていない。我々は、3次元人格診断表の点数と20人の患者に課した注意力指向性の課題での結果とを分析した。加えて、3次元人格診断表の点数とうつ病・不安障害との関連も分析した。分析の結果、目新しさの追求分野での点数は、注意力指向性課題の「視的な独創物」に対する反応速度と明らかな関連性があった。危険回避の分野での点数は、不安障害とは関連があったものの、うつ病との関連はなかった。これらの発見は我々の、気質が認知・情動とどのように作用しあっているかの理解を広めてくれるものである。


Pluck G & Brown RG (2011). Cognitive and affective correlates of temperament in Parkinson's disease. Depression Research and Treatment.Article ID 893873 doi:10.1155/2011/893873 

http://downloads.hindawi.com/journals/drt/2011/893873.pdf


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